クピドの裏側(出張版)

漫画家・北崎拓のblogです。四方山話など。

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東京都青少年健全育成条例改正案について少しだけ。

最近一部で話題になっている「東京都青少年健全育成条例改正案」。

子供の健全な成長に害があると思われるマンガ作品を法律で一律に規制しようというこの条例、性を描いた作品のみに留まらず、為政者側の気持ち一つでどんな創作物をも発禁に出来かねないこの法案には、表現する側として到底認めるわけにはいかずもちろん反対です。

今まであまりこれについて触れなかったのは決して関心がなかったわけではないのですが、twitter上でこれについて質問を受け、それに答えるという形で自分の気持ちを書きましたので、こちらでも読めるように再録いたします。(一部わかりやすいように変えてあります)


(11月28日、某読者から「今日東京都の条例の出版物に関する改正案を見たらクピドシリーズがかなり厳しい立場(特にさくらんぼシンドロームが)に立たされそうな気がしたのですが、大丈夫でしょうか? 」という質問を受け、以下北崎
.
真面目にお答えします。まず前提としてこの条例については反対と言っておきます。
『さくらんぼ~』ヒロインは年齢は大人だけど、架空の病気で少女の姿になってしまう女性の性もふくんだ恋愛を描いています。
偶然ですがまさに(条例がいうところの)『年齢は大人でも姿が未成年に見えたらアウト』を煽るかのような設定です。でもこんな馬鹿馬鹿しいあり得ない設定でもダメだというのでしょうか?
実はこの設定、最初は『小学生の少女が架空の病で、大人の肉体に成長して恋をし、肉体と精神のギャップについて悩む』というお話でした。
第一話のネームまで完成して編集会議にまでかかりましたが、ここで『実際に肉体が加齢してしまう病』があると知り、現在の設定に変更した経緯があります。

このように漫画という絵空事を描く上でも、現実に傷つくかもしれない人がいるかもしれないと思えば出来るだけの配慮はしているつもりなのです。
その上で嘘をつき、でもまるで本当にあったらどんなに面白いだろうかと感じてもらうために、もっともらしいディテールで塗り固めて『物語』を紡いでいるのです。
そこで『(少女の)裸が描いてあるから』なんて理由で読ませられないなど!
「(これが卑猥に感じると五感にうったえられたというのなら)ただのインクの染みで、そこまで想像力を膨らませるように描けたこちらの能力を褒めて欲しい!」って言いたいくらいです。
そして「他者の創造物でちょっとの時間を楽しめる想像力をもった子供は立派だろ!」とも思うのです。
自分の描いた漫画に恥じ入る事はあまりないのですが、ただこの条例案について何か発言しても「必死だな北崎(笑)」と言われて、誰かの足を引っ張るかもしれないと出来るだけ控えていました。以上です。


~以上~

来週12月13日発売の集英社刊『週刊プレイボーイ』誌上にて「東京都青少年健全育成条例改正案」の反対運動についての記事が掲載されるそうです。
その記事で上記の拙作『さくらんぼシンドローム』が「改正案で新たにどんなマンガが規制対象になる?」といった形で取り上げられるようです。
娯楽作ですから「面白いマンガだなぁ」と言われるのが一番嬉しいのですが(笑)、まぁこんな感じで問題提起の一例として扱われるのも価値のあることと考えます。
記事自体はハッキリと条例改正案反対のものですので、条例案が可決されてしまうか否かの15日直前の、来週13日の月曜日、週刊プレイボーイをご一読くださいませ。
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  1. 2010/12/09(木) 18:41:28|
  2. ご挨拶
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

応援してます

北崎センセの意見に完全に同意。
じゃあ春画は芸術じゃねーのかよ?てことになります。
ただの一市民ですが、精一杯の応援します。
  1. 2010/12/14(火) 20:50:37 |
  2. URL |
  3. 骸骨 #-
  4. [ 編集]

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